【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の24日発表によると、2021年5月の国内自動車生産台数は前年同月比2.5倍の14万168台だった。
前年同月は新型コロナウイルスの流行で工場の操業が止まり、大きく落ち込んでいたため、反動で高い伸びとなった。新型コロナ流行前の19年5月との比較では、2割下回る水準にとどまっている。一方、大型連休があって稼働日が少なかった前月との比較では34.3%増だった。
仕向先別の生産台数は、国内販売向けが5万8884台、輸出向けが8万1284台。ともに前年同月比で2倍以上に拡大した。国内販売台数は前月比で約4%の減少。FTIによると、新型コロナの再流行や、消費者の購買意欲の低下、金融機関による自動車ローンの引き締めが響いた。
一方、完成車の輸出台数は7万9479台と、前年同月の2.7倍、前月の1.5倍に拡大。豪州やベトナム、日本など輸出先国の市況回復が追い風となった。
1〜5月の生産台数は前年同期比32.9%増の71万356台。2年前の19年1〜5月は2割下回っている。
■バイク生産は2.7倍
同連盟によると、5月のバイク生産台数は前年同月比2.7倍の20万9310台だった。内訳は、完成車(CBU)が2.8倍の18万3760台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が2.1倍の2万5550台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は2.7倍の7万9479台だった。