【亜州ビジネス編集部】
工業省工業経済事務局(OIE)の28日発表によると、2021年5月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は100.5となり、前年同月比で25.8%上昇した。プラスは3カ月連続。
前年同月に工場停止で大幅に落ち込んだ自動車が急伸し、指数全体を押し上げた。ただ、新型コロナウイルス流行前の19年4月との比較では、全体の指数は4.5%低い水準となる。また、季節調整済み前月比では横ばいだった。
指数の構成比が高い主要10品目は、すべて前年同月比で上昇した。自動車ではエンジン(280.9%上昇)が急伸し、乗用車と1トンピックアップトラックは100%超の上昇。電子ではプリント回路基板アセンブリー(PCBA)の伸びが大きく、ベースメタルは冷延鋼やブリキ、電機は家電の好調が続いている。前月にマイナスだった「ガラス・セメントなど」では、コンクリート建材がプラスに転じた。
同時に発表された5月の製造業設備稼働率は65.4%となり、前年同月比で13.3ポイント上昇。また、大型連休があって営業日が少ない前月との比較では5.4ポイントの上昇だった。うち自動車の稼働率は72.7%で、前年同月比45.8ポイント上昇、前月比18.1%上昇だった。