【亜州ビジネス編集部】
千代田化工建設は15日、米鉱業大手フリーポート・マクモラン傘下のフリーポート・インドネシア(PTFI)から東ジャワ州グレシクの銅製錬所のEPC(設計・調達・建設)を受注したと発表した。
フリーポートにとってインドネシア2カ所目の銅製錬所で、年産能力は170万トン。過去の報道によると、政府はフリーポートに対して、2023年末までに完成させるよう求めているとされる。
新たな製錬所は溶錬工場や電解工場、硫酸工場、排水処理設備、付帯設備で構成。PTFIがパプア州に所有する世界最大級の金・銅鉱山「グラスベルグ鉱山」で生産される銅鉱石を処理し、電気銅を生産する。
フリーポートは現在、グレシクで製錬所を操業する三菱マテリアルの子会社に3割出資している。新たな銅製錬所を巡っては、中国ステンレス大手の青山控股集団から北マルク州での共同開発を提案され、一時はグレシクでの建設計画を中止することも視野に入れていた。ただ、グレシクでの建設が決まったため、青山の提案は却下されたことになる。政府関係者が今年初め、「PTFIと青山が最終合意に至った」と話していたものの、ロイター通信の15日付報道によると、フリーポートの広報担当者は「合意には至っていない」と説明した。