【亜州ビジネス編集部】
ファム・ミン・チン首相は17日、南部17省市の人民委員会に対しソーシャルディスタンス(社会的距離)措置を講じるよう命じた。
ホーチミン市を中心に新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていることから、19日までに開始するよう指示。
実質的なロックダウン(都市封鎖)で、少なくとも2週間継続して感染者抑制につなげる。ニャンザンが17日付で伝えた。
感染者が多いホーチミン市と近隣のビンズオン省、ドンナイ省は既にこの措置を講じており、それ以外の省市もロックダウンに入る。当初は14日間の予定だが、各省市の判断で延長する。
首相は各省市の人民委員会に対し、低所得層や新型コロナで大きな影響を受けた世帯に対して食品や必需品を確保するよう指示。
一方、新型コロナ感染予防対策を講じた企業のみ操業を認めるとした。また事業者や市民に対し、保健省が提唱するスローガン「5K」に基づき、マスク着用、消毒、間隔保持、大勢での集会禁止、健康状態申告を徹底するよう求めた。
一方、首都ハノイでも19日から新型コロナ対策を強化。感染者が増えているためで、不要不急以外のサービスを全面停止するとともに、住民に対しては自宅に滞在するよう求めている。
4月末から発生している新型コロナ第4波で、感染者はベトナム全体で5万3830人に達した。最も多いのはホーチミン市で、58%に当たる3万1391人に上っている。