【亜州ビジネス編集部】
新型コロナウイルス「COVID-19」のワクチンメーカーが売り上げを大きく伸ばしている。
うち中国首都・北京市に工場を置く製薬企業は、国薬集団中国生物北京生物製品研究所(シノファーム系)、北京科興中維生物技術有限公司(シノバック系)の2社。これらの北京工場は、コロナワクチンの中国生産シェアが合算9割を占めている。中国新聞網が20日に伝えた。
中国生物北京生物製品研究所と中維生物技術有限公司のコロナワクチン生産額は、今年6月末までの累計で合計1200億人民元(約2兆300億円)を超えている。北京市の18歳以上コロナワクチン接種率は、7月20日時点で90.61%に達した。
コロナワクチン生産などが寄与し、北京市製薬業界の増加値(付加価値額)は今年上半期に前年同期の3.9倍に膨らんだ。20年上半期と21年上半期の伸びは、平均94.2%を記録している。
一定規模を上回る北京市工業企業の増加値は、今年上半期に41.4%拡大した。全国平均を25.5ポイントも上回っている。ワクチン生産の貢献が大きい。このほかエレクトロニクス業界は25.7%増、ハイテク業界は54.4%、戦略性新興産業は42.8%増などで推移した。