【亜州ビジネス編集部】
財務省国税局は、オンラインサービスを通じてタイ国内で売り上げを得ている海外企業への徴税を9月1日に開始することについて、大企業約20社が課税事業者としての登録に応じる構えをみせていることを明らかにした。現状で海外業者は7%の付加価値税(VAT)を支払う必要がなく、国内業者が不公平な競争を強いられていることから課税する。26日付バンコクポストなどが伝えた。
課税の対象となる事業は、インターネット上でのホテル予約サービスや、動画・音楽などコンテンツの配信、オンラインゲーム、オンライン広告の提供など。タイ国内での年間売上高が180万バーツを超える海外企業に対して、9月1日から国内業者と同様にVAT納税を義務付ける。新型コロナウイルス流行の影響でオンラインサービスの利用が拡大しており、導入初年度は50億バーツの税収を見込む。課税開始に先駆け、VAT登録と支払いを容易にするオンラインチャンネルを開発した。
現在は60カ国ほどでオンライン課税が導入され、税金を払わないサイトへのアクセスをシャットアウトするなどの対策が取られているという。東南アジアでは、マレーシアとシンガポールが昨年初めに徴収を開始。インドネシアは同年8月に導入した。