【亜州ビジネス編集部】
財務省は、2022年末を期限とする自動車産業への税優遇措置を延長する方針だ。
多くのメーカーが23年以降の生産体制について既に計画を練り始めており、早期に優遇措置延長を決めることで、ベトナム国内での追加投資を促したい考え。ハノイタイムズが4日付で伝えた。
輸出入関税に関する20年の政令57号(57/2020/ND-CP)の修正・補足を進める中で、自動車産業の優遇措置延長を政府に提案する。現在は、年産能力が一定以上の自動車メーカーに対し、部品の輸入関税を免除。22年末が期限となっており、23年以降も継続して適用する方向で検討する。優遇条件となる年産能力についても、新型コロナウイルス禍による厳しい経済状況を考慮し、緩和する意向。
財務省は、自動車産業の投資は規模が大きく、23年以降の生産計画をメーカーは既に練り始めていると指摘。ベトナムだけでなく他国で生産拡大する選択肢がある中、早期に政策を示す必要があるとの見方を示した。
なおベトナム自動車工業会(VAMA)は、優遇措置が適用されるための年産能力要件を撤廃すべきと主張。また、マレーシア系のTCモーター・ベトナム(TCMV)は、年産能力でなく、投資額が3兆ドン(約143億円)を超える場合には優遇措置が適用されるよう改定を求めている。