【亜州ビジネス編集部】
フィリピン統計庁(PSA)が6日発表した2021年6月の「特定産業月次総合調査」(MISSI)によると、同月の工業生産額指数(VaPI)は前年同月比で439.6%上昇、工業生産量指数(VoPI)は453.1%上昇だった。
前年同月に新型コロナウイルス流行の影響で多くの工場の操業がストップし、指数が低迷していた反動が出た。特に製油所の再稼働でコークス・石油精製品は生産額・生産量とも約30倍に増え、全体をけん引した。
調査対象は920社。今回は489社が期日までに回答した。21年1月の調査から業種分類や比重が変更されたため、設備稼働率を含む数字が20年12月までの発表と大きく異なる場合がある。
全22業種のうち、全体の伸びを上回ったのはコークス・石油精製品の1業種のみ。前年同月の生産がほぼゼロだったため、大幅な上昇となった。
同業種を含む19業種がプラスで、金属加工製品(機械・装置を除く)も生産量・額がそろって100%を超える上昇。マイナスの3業種はたばこ、化学、医薬品だった。
6月の設備稼働率は66.7%と、前月から0.1ポイント上昇した。50%以上だった業種は22業種中18業種となり、家具の83.0%が最高。稼働率が90%を上回る企業は全体の2.65%を占めた。