【亜州ビジネス編集部】
健康志向の高まりを受けて、無糖や低カロリーを売りにした炭酸水市場が拡大している。
市場調査の前瞻産業研究院が発表した「中国炭酸水市場報告」によると、2019年の炭酸水市場規模は、150億人民元(約2560億円)規模に達した。25年には320億人民元まで膨らむ見通しという。経済日報が9日付で伝えた。
「炭酸水」は天然のソーダ水、または炭酸ガスを人工的に溶かした水の2種類を指す。
杭州娃哈哈(ワハハ)、農夫山泉(ノンフー・スプリング)、青島ビール、舒達源、名仁(MINGREN)、屈臣氏(Watsons)、怡泉(Schweppes、コカコーラ)、などが製品投入した。
足元の市場では人工炭酸水が多く、取水地が少ないことから天然炭酸水のブランドは多くない。市場は散発的であり、トップ企業が育ちきっていない状態だ。
ある食品アナリストは、過去10年で消費者の認知度も向上した。消費者による健康志向の高まりを通じ、炭酸水市場の発展が期待できると評価。実際に「無糖、ゼロカロリー」などを売りにしている製品も多く、健康イメージを主軸にブランドを形成した商品が目立つと指摘した。
一方、保健栄養の専門家は、「市場に出ている商品は人工炭酸水が多く、粗悪なものも散見される。偽物や低品質の商品も多く、購入時に注意してほしい」と呼びかけている。