【亜州ビジネス編集部】
エネルギー関連事業を手掛けるエナジー・アブソルート(EA)は25日、電気自動車(EV)などに搭載するリチウムイオン電池の生産を来月末までに開始すると発表した。台湾の提携先が生産したセルを輸入し、東部チャチュンサオ県の工場でモジュールとパックを組み立てる。自社で生産する電気バスと電動旅客船に搭載する。
電池生産では台湾電池メーカーのアミタ・テクノロジーズと合弁を組む。一方、電気バスはこれまで100台を生産しており、今月以降の納車を予定。同県のバス工場は一部が未完成だが、工事の進ちょく率は90%に達している。完成後は年間3000台を生産できる。電動旅客船は来月末までに計27隻を納入する。一部を納入済みで、バンコク首都圏の河川で運航されている。ほか、米シェブロンの給油所で進めているEV充電所の設置は、現在9カ所から年内に20カ所まで増やす。
EV事業では当初、独自開発の5人乗り多目的車(MPV)を生産する計画で、19年3月に予約受け付けを開始。タクシー用などで5000台を受注した。ただ、新型コロナの影響などでMPVの計画は一時凍結し、先に電動バスを生産する方針に転換した。