【亜州ビジネス編集部】
化学品などを扱う商社の明和産業は8月31日、インドネシアでニッケル製錬の新技術の検証を行うと発表した。
これまで捨てられていた低品位鉱を有効活用できる「常圧多段階昇温式」と呼ばれる技術で、検証事業は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の「令和3年度現場ニーズ等に対する技術支援事業に係るコンサルティング」に採択された。
同技術は現地の複合企業(コングロマリット)、トリニタン・グループ傘下のハイドロテック・メタル・インドネシアが保有。低品位鉱を活用できるほか、初期投資と運営コストの抑制や二酸化炭素(CO2)排出量の低減を見込める。明和産業は、産出されたニッケル・コバルト製品を電池材料として安定供給したい考えで、資源の効率的な活用と電池供給網が抱える課題の解決を図るとしている。
トリニタン・グループは昨年、中部スラウェシ州にニッケル製錬所を建設すると表明。独自開発した製錬技術を用いると説明していた。