【亜州ビジネス編集部】
インドネシア中央銀行は6日、中国人民銀行との間で、現地通貨決済(LCS)の協力枠組みを正式に導入したと発表した。
両国間の投資や貿易で、人民元とインドネシアルピアの直接決済を行う環境を整備する。米ドルを介するよりもコストが低減する上、米ドル依存の低下によるルピアの安定性向上も期待できると説明した。
同枠組みに基づいてインドネシアの商業銀行12行、中国の8行が決済業務を行う。両通貨の直接為替レートを使用する他、関連の外為規制も緩和する。
インドネシアにとって中国は最大の貿易相手国。7月の対中輸出は37億1000万米ドルで輸出全体(177億320米ドル)の21%、輸入は44億1000万米ドルで全体(151億1430万米ドル)の29.2%を占めた。外国直接投資(FDI)でも、中国は今年上半期の実行額のうち10.7%を占めた。このため、LCSが拡大すれば影響は大きいとみられる。
なお、インドネシア中銀は、日本、マレーシア、タイとの中銀とも同様の枠組みを導入している。