【亜州ビジネス編集部】
ホーチミン市近郊のドンナイ省とビンズオン省が、新型コロナウイルス流行対策であるソーシャル・ディスタンス(社会的距離)措置の緩和に踏み出した。サイゴンタイムズが20日付で伝えた。
ドンナイ省人民委員会は20日、新型コロナ感染リスクの低い地区「グリーンゾーン」で、10日以内に緩和に踏み切ると発表。ワクチン接種率などによって対象地区を決める。緩和された地区の住民は、1度目の新型コロナワクチンを接種して14日経過していれば、他のグリーンゾーンに無許可で移動できるようになる。また感染対策を講じながら、バーやカラオケ店などが稼働率50%で営業可能となる。一方、それ以外の地域では厳しい制限が継続され、基本的に自宅待機が義務付けられる。
ビンズオン省は、9月15日から10月31日を第1期と位置付け、グリーンゾーンでの社会経済活動を徐々に回復させる意向。11月1日からの第2期には住民が2回目のワクチン接種を終え、グリーンゾーンで営業再開できる業種を拡大する。来年1月1日からの第3期では、感染リスクの高いエリアをゼロにするとしている。
一方、全国で最も感染が深刻なホーチミン市では、ホクモン卸売市場(ホクモン郡)が20日に制限付きで再開。6月末から閉鎖しており、約3カ月ぶりとなる。これにより、市内の三大卸売市場は全て稼働。ビエンディエン市場(8区)は今月7日、トゥードゥック市場(トゥードゥック市)は同17日に再開していた。
ハノイでも店舗など50%で営業可に
ハノイでも制限緩和が決まった。21日から企業やオフィス、商業施設、市場、サービス店などの現場営業が稼働率50%での再開が可能となる。ただ20人以上が集まる会議やイベントは、特別な許可がない限り禁止。バスやタクシーなども特別な場合を除き利用が認められていない。