【亜州ビジネス編集部】
米系調査会社IDCタイランドの9月29日発表によると、2021年第2四半期のタイのスマートフォン出荷台数は前年同期比6.8%増の480万台だった。前四半期の70.9%増から伸びが減速。
新型コロナウイルス流行と活動制限の厳格化に起因するサプライチェーンの混乱で、低価格端末の供給が不足し、前四半期比では24.7%減少した。ブランド別では中国の小米科技(シャオミ)が初の首位に立った。
低価格端末は引き続き需要が高かったが、供給不足が出荷量を押し下げる要因になった。一方、米アップルの「iPhone」など高価格帯の製品は需要、供給とも堅調。高速通信規格「5G」対応の端末が市場全体の2割を占め、今後の価格低下で年末には3割まで増える見通しという。ただ、5G端末以外も含むスマホ全体では、21年下半期に価格が3〜5%上昇するとIDCは予測。バーツ安や輸送コスト上昇を要因に挙げた。
ブランド別の市場シェアは、中国の小米科技(シャオミ)が20%超で初の首位を獲得。販売網の拡大が奏功し、前四半期の20%弱からシェアを伸ばした。低価格品の販売が伸びたほか、5Gモデルも好調だった。
一方、前四半期に首位だった韓国のサムスン電子は2位に後退。供給不足でシェアを落とした。
3位の中国OPPO(オッポ)はシェアを伸ばしてサムスンに肉薄。
4位は中国vivo(ヴィーヴォ)
5位はアップルが続いた。