【亜州ビジネス編集部】
フィリピン統計庁(PSA)が7日発表した2021年8月の「特定産業月次総合調査」(MISSI)によると、同月の工業生産額指数(VaPI)は前年同月比で523.3%上昇、工業生産量指数(VoPI)は534.6%上昇だった。
生産額・生産量とも前月に続き6倍超の伸びを記録。
前年同月に新型コロナウイルス流行の影響で指数が低迷していた反動が出た。特に製油所の再稼働により、コークス・石油精製品が額・量とも前月と同様に40倍前後の上昇となって全体をけん引した。
調査対象は920社。今回は558社が期日までに回答した。21年1月の調査から業種分類や比重が変更されたため、設備稼働率を含む数字が20年12月までの発表と大きく異なる場合がある。
全22業種のうち、プラスの業種は生産額で14業種、生産量で15業種だった。全体の伸びを上回ったのはコークス・石油精製品の1業種のみ。前年同月の生産がほぼゼロだったため、大幅な上昇となった。ほか、金属加工製品(機械・装置を除く)は額・量とも引き続き100%超の上昇となり、主要輸出品目の電子・光学製品は生産額が23.5%上昇、生産量が51.5%上昇だった。一方、マイナスの業種では、たばこが前月と同様に額・量とも半減した。
8月の設備稼働率は66.1%と、前月比で0.7ポイント低下した。50%以上だった業種は22業種中19業種となり、家具の83.1%が最高。稼働率が90%を上回る企業は全体の22.2%を占めた。