【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓の経済を調査・監視するASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)は7日に発表したリポートで、2021年のASEAN域内総生産(GDP)成長率を2.7%と予測した。新型コロナウイルス変異株の感染が広がったことで、3月時点で予測した4.9%から下方修正した。
10カ国のうちシンガポールを除く9カ国で予測を引き下げた。工業地帯などで厳格な活動制限が敷かれたベトナムは、4.4ポイント引き下げて2.6%に下方修正。また、主要産業である観光業の回復が遅れているタイは0.8%と予測した。一方、ワクチン接種が進んでいるシンガポールは、域内最高の6.3%を見込む。
22年の域内GDP成長率は5.8%と予測し、3月時点で予測した5.7%から上方修正。ワクチンの普及拡大で回復ペースが早まるとみている。国別ではベトナムの7.5%が最も高く、タイは5.8%、インドネシアは5.6%を見込む。