【亜州ビジネス編集部】
タイのエンジニアリング大手のTTCLは15日、ベトナム中南部の木質ペレット生産子会社を出光興産に売却したと発表した。
ビンディン省の完全子会社ハティエン・エナジー・コーポレーションの株式90%を、約3億9000万バーツで売却。出光と長期的な提携関係を強化することが目的としている。同日には現地で出光から、通常の木質ペレットを半分炭化させた「ブラックペレット」の新工場建設を受注したことも発表した。
ハティエンは同省で工場を操業。通常のホワイトペレットなどを生産し、昨年には、半分炭化させて燃焼効率を高めるブラックペレットの試験生産設備(年産能力1万5000トン)を完成させている。
TTCLによると、ブラックペレットの新工場は年産能力12万トン。出光グリーンエナジー・ベトナムから、契約額2690万米ドルでEPC(設計・調達・建設)を受注した。工期は12カ月を予定している。
一方、出光とTTCLは今年1月、ハティエンの工場屋根に共同で出力2メガワット(MW)の太陽光発電設備を設けると発表している。来年上半期中の完成を見込む。
TTCLには双日が9%を出資し、筆頭株主となっている。