【亜州ビジネス編集部】
ホーチミン市の工業団地と輸出加工区で、新型コロナウイルス対策の影響で一時停止していた事業を再開した入居企業が92.0%に上ったことが分かった。ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)が19日発表したもので、先週伝えられていた66.8%を大幅に上回っている。ベトナムプラスが20日付で伝えた。
サイゴン・ハイテクパークに限ると、入居企業85社全てが操業を再開。先週は74.3%と伝えられていた。
入居企業に在籍する労働者のうち、7割に当たる23万人が現場に戻った。先週はこの割合が4割超にとどまっていた。企業が工場の稼働率を引き上げており、労働者の現場復帰は今後も続くとみられている。
新型コロナ流行第4波を受け、ホーチミン市を含む南部地方では7月半ばから厳格なソーシャル・ディスタンス(社会的距離)措置が講じられた。操業を継続するには労働者の「工場隔離」が必要となる中で、ホーチミン市では820社以上が一時的に工場を閉鎖。労働者24万4000人に影響した。感染者の減少傾向に伴い規制が緩和され、今月から工場が再開し始めている。
市内には工業団地と輸出加工区、ハイテクパークが計17カ所あり、約1500社が入居。約32万人が在籍している。