【アセアン】10月の東南ア製造業PMI、活動制限緩和で好転

【亜州ビジネス編集部】

英調査会社IHSマークイットが2日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2021年10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は53.6となり、景気拡大と悪化の分かれ目である50を5カ月ぶりに上回った。前月の50.0から上昇し、過去最高を更新。新型コロナウイルス対策の活動制限が各国で緩和される中、経済活動の再開が進んだことで生産高や新規受注が増えた。

国別では7カ国のうちミャンマーを除く6カ国で50を超えた。インドネシアは57.2で過去最高を更新。生産高と新規受注が急伸し、雇用の指数も4カ月ぶりに50超に転じた。

また、7月からの工場操業制限が緩和されたベトナムは、指数が急速に回復。生産高、新規受注、購買などが上向いた。ただ、帰郷した労働者の戻りが遅く、労働力不足が続いているため、雇用の指数は引き続き低迷している。

タイは6カ月ぶりに50超を記録。リードタイムの悪化や原材料価格の上昇といった問題は残るものの、生産高が伸びた。マレーシアは新規受注が急速に回復した。ただ、サプライチェーンの混乱が懸念材料となっている。

全体では生産高と新規受注の伸びが指数をけん引。共に5カ月ぶりに50を上回り、そろって過去最高を更新した。一方、サプライチェーンの混乱により、納期の遅れが過去最悪の水準となった。コスト高が続いていることも製造業者の負担となっている。


亜州ビジネスASEAN
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