【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2021年9月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比6.8%増の30万4058台だった。前月からは32.8%増え、6カ月ぶりに30万台を回復。新型コロナウイルス変異株の感染状況が改善し、各国で活動制限が緩和されたことから、販売も前月比で上向いた。
生産・販売とも集計対象の全ての国で前月比プラス。特にマレーシアでは、販売店の営業再開が全国的に認められたことを受け、前月に比べ生産が3.3倍、販売が2.5倍に増えた。
最大の生産国であるタイは生産が3割増、販売が5割増。業界団体によると、半導体不足が解消に向かったことで輸出向け生産を急ぐ動きがあった。
工場の操業が厳しく制限されていたベトナムも、制限が徐々に緩和されたことで前月比では生産が2割増、販売が5割増と拡大。
インドネシアも小幅ながら生産販売が共に前月比プラスだった。
一方、前年同月比では大半の国でマイナスだった。特にベトナムは生産が6割減、販売が5割減と低迷し、タイも生産販売そろって落ち込みが続いている。ただ、インドネシアは前年同月に大幅減だった反動もあり、生産販売とも7割増を記録した。