【亜州ビジネス編集部】
英人材コンサルティング会社ECAインターナショナルは15日、物価上昇を加味した実質の平均昇給率が2022年にベトナムで4.2%となり、世界で最も高い水準となる見通しを示した。アジア太平洋地域では中国が4.0%(域内2位、世界3位)で続くとみている。
同社は21年8〜9月に370社以上の多国籍企業を対象として調査を実施。70を超える国・地域のデータを収集し、分析した。世界全体の昇給率は0.9%、アジア太平洋地域は1.9%を見込む。
景気回復に伴い、域内の上位10カ国・地域すべてで前年実績を上回る見通し。ベトナムは前年の3.5%から0.7ポイント上昇し、フィリピン(2.1%)やマレーシア(2.8%)では上昇幅が1.0ポイントを超えると同社はみている。
シンガポール(2.0%)については、物価上昇を加味しない名目の昇給率が3.5%、物価上昇率が1.5%になると予測。同国では22年に昇給を凍結すると回答した企業が6.0%にとどまり、前年の22.0%から低下した。