【タイ】10月の工業生産3%増、自動車がプラスに

【亜州ビジネス編集部】

工業省工業経済事務局(OIE)の11月30日発表によると、2021年10月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は98.0となり、前年同月比で2.9%上昇した。

前年同月を上回るのは2カ月連続。新型コロナウイルス対策の活動制限が緩和される中、伸び率は前月の0.3%(修正値)から加速した。部品不足が解消に向かった自動車は3カ月ぶりのプラスに転じている。全体の指数は季節調整済み前月比で2.0%上昇した。

指数の構成比が高い主要10品目では、7品目で前年同月比プラス。

自動車では乗用車、1トンピックアップトラックとも前年同月を上回った。

石油製品は軽油が6カ月ぶりのプラス。化学は前年同月に低迷していた肥料の反動増で指数が伸びた。

一方、電子では電子部品・回路が12.4%上昇と2桁の伸びを維持したものの、ハードディスク駆動装置(HDD)が前年割れ。電機は前年同月に大きく伸びていた変圧器や家電の反動減があって落ち込んだ。食品は伸びが減速。ただ、人手不足で一時期低調だった冷凍・冷蔵鶏肉、加熱調理済み鶏肉の生産はそろってプラスとなった。

同時に発表された10月の製造業設備稼働率は64.1%となり、6月以降で最高。前年同月比で0.7ポイント上昇、前月比で2.0ポイント上昇だった。うち自動車の稼働率は79.8%。前年同月比で3.6ポイント上昇、前月比で7.9ポイント上昇し、4月以降で最も高い水準となった。


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