【タイ】出稼ぎ労働者が不足、製造業で50万人=工業連盟

【亜州ビジネス編集部】

タイ工業連盟(FTI)のスパン会長は、製造業で労働者50万人が不足していると明らかにした。新型コロナウイルス流行の影響で、隣接する3カ国(ミャンマー、カンボジア、ラオス)からの出稼ぎ労働者が帰国したまま戻っていないことが要因。企業の間で労働者を争奪する動きも出ており、賃金上昇につながっている。1日付プラチャーチャート・トゥラキットなどが伝えた。

FTI衣類部会のユタナー部会長によると、業界では出稼ぎ労働者の10%に相当する1万5000人が不足。残業などで納期に間に合わせているものの、生産コストの上昇につながっている。

建設業界では、新型コロナ流行前に280万人いた出稼ぎ労働者が50万〜60万人まで減少。新型コロナ対策の活動制限の緩和に伴い戻りつつあるものの、住宅開発で2〜4カ月の遅れが生じている。建材や燃料などの価格上昇で経営が圧迫されているにも関わらず、賃金を10%上乗せして労働者を確保する動きが広がっているという。

一方、労働省職業斡旋局は、労働者不足の解消に向け、隣接する3カ国からの出稼ぎ労働者の受け入れ再開を推進している。今月1日には雇用主からの申請の受け付けを再開した。


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