【タイ】11月の物価2.7%上昇、燃料・野菜の値上がり続く

【亜州ビジネス編集部】

商務省が3日発表した2021年11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で2.7%だった。3カ月連続のプラスとなり、前月(2.4%)から伸びが加速。原油高で燃料価格の上昇が続いているほか、洪水の影響で生鮮野菜の上昇幅が拡大した。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率は0.3%で、前月(0.2%)からやや上昇した。

品目別では車両用燃料油(37.2%)が7カ月ぶりの高水準となり、これを含む運輸・通信(11.7%)は3カ月連続で2桁上昇を記録した。

また、洪水で生産・出荷が低迷した生鮮野菜(12.7%)は10カ月ぶりの2桁上昇。食品・非アルコール飲料(0.4%)全体では5カ月ぶりのプラスに転じた。野菜が指数を押し上げたほか、肉・魚介類(0.2%)が7月以来のプラスに転換。一方、生産が順調なコメは前年割れが続いている。

1〜11月の平均上昇率は1.2%だった。同省は12月も指数の上昇が続くと予測。原油の高止まりで生産・物流コストが上昇し、景気回復による食品需要の高まりも物価を押し上げる要因になるとの見方を示した。21年通期の上昇率予測は前月から据え置き、0.8〜1.2%とした。22年は0.7〜2.4%とみている。


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