【亜州ビジネス編集部】
タイ荷主協議会(TNSC)のチャイチャン会長は、2021年のタイの輸出額を前年比12〜14%増と予測し、前月時点の予測(12%増)から上方に幅を広げた。また商務省が見込む15〜16%増についても、輸出用の空コンテナ不足と生産労働者の不足が解決できれば、達成可能との見方を示した。6日付ターンセタキットなどが伝えた。
10月の輸出額は前年同月比17.3%増の227億3870万米ドル、1〜10月の累計は前年同期比15.6%増の2227億3640万米ドルだった。同会長は、11月と12月の輸出額がそれぞれ217億〜228億米ドルで推移すれば、21年通期で15〜16%増を上回ると試算した。
一方、製造業で労働者40万〜50万人が不足しており、特に食品や繊維などの業種で生産に遅れが生じていると指摘。また、空コンテナ不足で輸出が遅延する状況になっていると説明した。
22年の輸出額は5%増に減速すると予測。前月時点の予測から据え置いた。貿易相手国の景気回復で外需が拡大するものの、部品不足や労働者不足、輸送コストの高止まりなどが足かせになるとみている。