【亜州ビジネス編集部】
12月3日に全線開通した国際長距離鉄道「中国ラオス鉄道(中老鉄路)」の貨物輸送額が15日に累計1億人民元(約17億8000万円)を超えた。通関手続きを終えた貨物は、4日から輸送が始まっている。空車を含めて、合計31本の列車が往来した。貨物の輸送量(貿易量)は1万7100トンに上る。昆明税関が16日に報告した内容として、中国新聞網が伝えた。
中国の輸出品は、青果、鋼材、メカトロニクス製品など。深セン市や広州市、重慶市、南京市、青島市で生産された商品が積み込まれた。
一方、中国の輸入物品は、天然ゴム、化学肥料、鉄鉱石などとなっている。通関と列車運行の一元化を通じ、貿易業務が迅速化された。
中国ラオス鉄道は、中国雲南省昆明市〜玉渓市〜プーアル市〜シーサパンナ自治州〜モーハン鉄路口岸〜ラオス北部のルアンナムター県ボーテン〜首都ビエンチャンを1035キロメートルで連絡する。ラオス側は総延長400キロメートル超で、事業費は約60億米ドルとされる。
中国が推進する広域経済圏構想「一帯一路」の戦略事業で、中国側が出資、建設する初の国際鉄道。中国鉄道ネットワークとも連絡する。将来はタイのバンコク、ミャンマーのダウェイまでの延伸も計画されている。