【タイ】11月の工業生産5%増、食品など伸びる

【亜州ビジネス編集部】

工業省工業経済事務局(OIE)の29日発表によると、2021年11月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は101.4となり、前年同月比で4.8%上昇した。前年同月を上回るのは3カ月連続。新型コロナウイルス対策の活動制限が緩和される中、伸び率は前月の3.0%から加速した。自動車が再びマイナスに転じたものの、食品などの伸びが拡大。電子は2カ月ぶりのプラスに転じた。全体の指数は季節調整済み前月比で3.9%上昇した。

指数の構成比が高い主要10品目では、6品目で前年同月比プラス。食品はパーム油が大きく伸びたほか、青果物加工品がプラス転換し、人手不足で一時期落ち込んでいた加熱調理済み鶏肉は2桁の上昇となった。飲料では、入国規制の緩和で外国人観光客の増加が期待される中、ビールなどアルコール飲料が軒並みプラスに転換。飲料全体では5カ月ぶりに前年同月を上回った。電子はプリント回路基板(PCB)の回復で2カ月ぶりのプラスに転じた。

一方、自動車は小幅ながら2カ月ぶりのマイナス。前年同月に指数が大きく伸びていた反動があったためで、指数自体は12カ月ぶりの高水準だった。乗用車が前年を割り込んでおり、1トンピックアップトラックは2カ月連続のプラスを維持した。

同時に発表された11月の製造業設備稼働率は65.8%となり、4月以降で最高。前年同月比で1.0ポイント上昇、前月比で1.7ポイント上昇だった。うち自動車の稼働率は85.5%。前年同月を2.8ポイント下回ったものの、20年12月以降では最も高かった。前月比では5.7ポイント上昇した。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る