【アセアン】12月の東南ア製造業PMI、前月から上昇

【亜州ビジネス編集部】

英調査会社IHSマークイットが4日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2021年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は52.7となり、景気拡大と悪化の分かれ目である50を3カ月連続で上回った。前月の52.3から加速。シンガポールで集計開始以来の最高値を記録するなど、各国で指数が上昇した。ただ、タイは内需の不振と生産コストの上昇を受けて3カ月ぶりに50以下に転落した。

新型コロナウイルス対策の活動制限が緩和される中、各国で経済活動が活発化している。生産高や新規受注が好調に推移し、今後1年間の生産見通しも上向いた。

国別の指数は、7カ国のうちタイとミャンマーを除く5カ国で50を超えた。50超の国ではシンガポールとマレーシア、ベトナム、フィリピンの4カ国で前月から指数が上昇。うち電子製品の輸出好調が続くシンガポールは、集計を開始した13年4月以降で最高となった。ベトナムは労働力不足の問題が改善し、雇用の指数が7カ月ぶりに好転。フィリピンは生産高が9カ月ぶりに拡大に転じた。

一方、タイは10月以来の“景気悪化”。国内消費の伸びが弱いほか、原材料費と輸送費の上昇が製造業者の負担となっている。インドネシアの指数は、過去最高だった10月から2カ月連続で低下。需要の拡大ペースが減速した。


亜州ビジネスASEAN
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