【亜州ビジネス編集部】
タイ荷主協議会(TNSC)のチャイチャン会長は、2022年のタイの輸出額を前年比5〜8%増と予測した。21年見込みの15〜16%増から減速する見通し。
新型コロナウイルス変異株のオミクロン株の発生が下押しリスクになるとみており、注視する必要があると指摘した。11日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。
主要輸出先の欧米などでオミクロン株の感染が拡大し、もし都市封鎖(ロックダウン)が実施されれば、輸出に大きな影響を及ぼすとの見方を示した。
このほかのリスク要因
◆工業部門の労働者不足と賃金上昇
◆貨物船の混雑と輸送コストの高止まり
◆半導体などの部品不足
一方、輸出拡大に向け、◆タイ中央銀行による為替相場の安定化◆エネルギー省によるエネルギー価格の抑制◆労働省による出稼ぎ労働者の受け入れ手続きの簡素化――が必要とされると指摘した。
21年1〜11月の輸出額は前年同期比16.4%増の2462億4320万米ドル。11月単月では前年同月比24.7%増の236億4790万米ドルだった。