【ベトナム】食品メーカーが輸出受注拒否、コスト高や人材不足で

【亜州ビジネス編集部】

食品メーカーが、コスト高や人材不足を理由に新規輸出受注を拒否していることが、ホーチミン市食品食料協会(FFA)のリー・キム・チ会長の話で分かった。VNエクスプレスが伝えた。

チ会長が18日開かれた業界セミナーで述べたもので、2月1日の旧正月を前にメーカーは繁忙期に入っていると指摘。生産量や出荷数が多い一方で、輸出受注も増えているが、メーカーは原材料や輸送コストの高騰、季節労働者の不足を理由に輸出受注の断らざるを得ない状況という。

原材料コストは過去2年で30〜50%高騰。輸送コストはさらに高騰しており、米国までのコンテナ輸送コストは2年前の5倍以上に跳ね上がっている。

また各国の港湾が渋滞していることから、通常1カ月だった欧米への輸送が現在では3カ月かかることも、食品メーカーには大きな課題となっている。

食品だけでなく、木工品なども輸送コストの高騰にあえいでいる。国際連合(UN)は2021年11月に発表した報告書で、輸送コストの高騰が各国の輸入コストを23年までに11%、消費者物価指数(CPI)を1.5ポイント押し上げると分析している。


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