【亜州ビジネス編集部】
エネルギー鉱物資源省は20日、石炭業の139社に対して輸出禁止措置を解除したことを明らかにした。国内供給義務(DMO)に基づく国内販売量を達成したことから、輸出を認めることにした。アンタラ通信などが伝えた。
政府は今月1日から全面的な輸出禁止措置を導入。国内の石炭不足で発電燃料の確保が難しくなったことを理由に挙げていた。ただ先週には国内で必要な量を十分に確保できたため、禁止措置を段階的に解除すると表明していた。
インドネシアは発電の6割を石炭火力に依存。燃料の確保に向けて、DMOでは生産量の25%以上を国内供給に回すことを国内石炭業者に義務付けている。ただ、DMOでの国内販売価格は1トン70米ドルと、現状で国際価格の半分程度にとどまるため、義務を守らない業者が多いとされる。
政府が規定している備蓄義務は消費量の20日間分で、現在は約510万トン。備蓄量は先週時点で1620万トンに達していた。