【亜州ビジネス編集部】
シンガポール政府系のエネルギー会社、ケッペル・インフラストラクチャー・ホールディングスは、東南アジアでの再生可能エネルギー事業について、タイ企業と中国企業との3社で協力すると発表した。タイの再エネ発電会社インパクト・エレクトロンズ・サイアム(IES)、中国のグリーンエネルギー会社エンビジョン・グループ(遠景科技集団)と覚書(MOU)を締結。再エネ電力の供給や貯蔵などに関するソリューションを提供する。
IESがラオス南部に建設する風力発電所も活用する。同発電所は出力600メガワット(MW)で25年に商業運転を開始する予定。ベトナム国境近くの高地に立地しており、発電した電力はベトナムに輸出される。
ラオスの再生エネの電源は主に水力が占め、大半が雨期に発電される。今回の協力を通じて3社は、風力や太陽光などへの電源の多様化や、電力貯蔵システム(ESS)の活用による電力供給の安定化を推進。また、多国間の電力取引の拡大に向けた取り組みも行う。