【亜州ビジネス編集部】
工業省工業経済事務局(OIE)の1月31日発表によると、2021年12月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は102.6となり、前年同月比で6.8%上昇した。指数は11カ月ぶりの高水準で、伸び率は前月の4.9%から加速。自動車が2カ月ぶりの増加に転じたほか、食品などの伸びが拡大した。全体の指数は季節調整済み前月比で7.0%上昇し、4カ月連続のプラスとなった。
指数の構成比が高い主要10品目では、8品目で前年同月比プラス。自動車は乗用車が2カ月連続の前年割れだったものの、1トンピックアップトラックが5カ月ぶりの2桁上昇となった。電機は変圧器の生産が伸びており、6カ月ぶりのプラス。電子ではプリント回路基板(PCB)が2桁上昇を維持した。食品では、夏場に人手不足で生産が半減した加熱調理済み鶏肉が17.0%上昇。同品目の指数は6月以来の高水準に回復した。
一方、新型コロナウイルス変異株の感染拡大で飲酒機会が減少する中、酒類の生産が低調。飲料は2カ月ぶりの前年割れとなった。ほか、ベースメタルは鋼板、鋼管、条鋼がそろって落ち込んだ。
同時に発表された12月の製造業設備稼働率は66.0%となり、6月以降で最高。前年同月比で3.1ポイント上昇、前月比で0.5ポイント上昇だった。うち自動車の稼働率は79.2%で、前年同月を0.5ポイント上回ったものの、前月比では6.3ポイント低下した。