【中国】北京五輪にFCバス710台、一般普及にはコスト高の課題も

【亜州ビジネス編集部】

2月4日に開幕する北京冬季五輪では、選手や大会関係者の輸送用に燃料電池バス(FCバス)710台が導入される。エコな輸送手段として、中国政府は燃料電池自動車(FCV)の活用を世界にアピールしたい考えだ。21世紀経済報道が3日付で伝えた。

同大会には宇通客車、北汽福田汽車など大手メーカーがFCバスを提供している。こうしたバスはガソリン車に比べて走行100キロメートル当たり、約70キログラムの二酸化炭素(CO2)が排出削減されるという。

FCバス燃料の水素エネルギーは大会期間中、少なくとも33社によって供給される。石炭大手の山西美錦能源が出資する京輝気体は、北京市内を走行するFCVに水素供給するため、房山区に生産設備を設けた。

これまで中国国内では20以上の省・市が水素エネルギーの利用拡大に向けた政策を発表した。もっとも現状では燃料コストが高くつくだけに、FCVの本格的な普及には至っていない。今後の利用拡大に向けては、生産に使用する再生可能エネルギーと設備コスト削減、生産技術のアップグレードが鍵になるとみられる。


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