【タイ】22年の輸出額予測、5〜8%増に据え置き=荷主協会

【亜州ビジネス編集部】

タイ荷主協議会(TNSC)は、2022年のタイの輸出額を前年比5〜8%増と予測し、前月から据え置いた。第1四半期までは5%増のペースで堅調に推移するとの見方に自信を示す一方、物価高や労働力不足などが下押しリスクになるとみており、注視する必要があると指摘した。8日付プラチャーチャート・トゥラキットなどが伝えた。

特に国際原油価格の上昇や、人手不足による賃金上昇を背景に、生産・物流コストが上昇する見通し。物価を押し上げる要因となっていることに懸念を示した。このほかにもリスク要因として、◆貨物船の混雑◆半導体などの部品不足◆新型コロナウイルス変異株のオミクロン株の流行――などを挙げた。

一方、輸出拡大に向け、◆30年ぶりに国交を正常化したサウジアラビアなど海外での販促活動◆東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定の活用◆生産コストにつながる電気・水道料金や最低賃金の抑制――などが必要とされると指摘した。

21年の輸出額は17.1%増の2711億7350万米ドルだった。各国の経済回復や資源高、バーツ安などを追い風に、3年ぶりに増加。過去最高額を更新した。


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