【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が9日発表した2022年1月の産業景況感指数(100以上が好感)は88.0となり、前月から1.2ポイント上昇した。5カ月連続の上昇で、指数は過去22カ月で最高となった。新型コロナウイルス対策の活動制限の緩和が進んだことや、政府の消費刺激策などがプラスに影響し、新型コロナ流行前の水準近くまで回復した。
スパン会長は指数上昇の要因として、世界経済の回復により、受注が堅調に推移していることなども挙げた。一方、マイナス要因には、◆生産・物流コストの上昇◆不安定な為替相場◆半導体などの部品不足――などを挙げた。業種別では自動車や電気・電子、発電などで指数が上昇したものの、宝石・宝飾品やパーム油などは低下した。
3カ月後見通し指数は96.4となり、前月から1.2ポイント上昇。新型コロナ変異株のオミクロン株に対する懸念が弱まり、2カ月ぶりに上昇した。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業1335社。