【亜州ビジネス編集部】
貿易産業省は17日、2021年の実質国内総生産(GDP)成長率の確定値を前年比7.6%と発表し、1月に発表した速報値の7.2%から上方修正した。22年の成長率予想は従来の3.0〜5.0%に据え置いた。
21年の成長率はほぼ全ての産業でプラス。製造業は13.2%で、前年の7.5%から加速した。半導体を含む主力の電気・電子部門が好調だった。建設業は20.1%で、前年のマイナス38.4%からプラスに転じた。
サービス業の成長率は5.6%で、前年のマイナス5.1%からプラス転換。うち情報・通信が12.2%で最も伸びが高く、不動産が10.7%で続いた。管理・支援サービスのみマイナス3.8%と縮小した。
4Qは6.1%成長
21年第4四半期の実質GDP(確定値)成長率は前年同期比6.1%で、速報値の5.9%から上方修正。4四半期連続のプラスとなった。製造業は15.5%と最も高い伸びで、前四半期の7.9%から加速した。建設業は2.9%だった。サービス業は4.4%で、4四半期連続のプラスだった
全体のGDP成長率は季節調整済み前四半期比でプラス2.3%となり、2四半期連続でプラス。前四半期の1.5%から加速した。産業別では製造業が6.3%、サービス業が1.4%のプラス。建設業はマイナス2.1%だった。
現地報道によるとガブリエル・リム事務次官は、21年の経済回復は製造、金融・保険、卸小売りがけん引したと指摘。22年も経済回復が続くとしたが、産業間で成長にムラが出るとした。世界経済の回復に伴い、製造業や卸売りなど輸出関連産業が力強く回復する見通し。一方、航空や観光は新型コロナウイルス流行で回復が遅れるとみている。