【亜州ビジネス編集部】
給油所各社は18日、軽油の小売価格を1リットル当たり2バーツ引き下げた。15日の閣議で軽油の物品税の引き下げが決まったためで、バンコク首都圏の政府系企業の給油所では小売価格が同27.94バーツに低下した。17日付各紙が伝えた。
原油高を背景に製造業などの生産・物流コストが上昇し、景気回復への影響が懸念されることから、政府は石油基金から補助金を出して軽油の小売価格を30バーツ未満に抑えている。15日の閣議ではさらに、3カ月間にわたって軽油の物品税を3バーツ引き下げることを決定。その後の会議で、うち2バーツを価格に直接反映することを決め、今回の値下げが実現した。残り1バーツは今後の軽油価格抑制の原資として石油基金に納付する。
スパタナポン副首相兼エネルギー相によると、今回の減税によって、価格抑制の期間を3月末までの予定から5月末まで延長できる見通しとなった。一方、アーコム財務相は、3カ月間の減税で170億バーツの税収減となるが、経済回復につながれば他の幅広い品目で税収増が見込めると説明。今後の原油価格と税収の状況によっては減税期間の延長も検討すると述べた。