【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)とタイ商工会議所連盟(BOT)、タイ銀行協会(TBA)の3団体で構成する民間合同委員会(JSCCIB)は2日、2022年の国内総生産(GDP)成長率の予測を前年比2.5〜4.5%と発表し、前月の予測(3.0〜4.5%)から下限を引き下げた。ロシア軍のウクライナ侵攻が原油価格の上昇などにつながり、世界経済の回復ペースを鈍化させるとみている。
原油価格の上昇で生産コストが大幅に上昇する中、物価高を背景に投資・消費マインドが低迷するとの見方を示した。タイ国内のインフレ率は2.0〜3.0%と予測。前月(1.5〜2.5%)から上方修正した。
輸出額の伸び率は3.0〜5.0%と予測し、前月から据え置いた。ロシアとウクライナの市場縮小から受ける直接的な影響は小さいとみている。ただ、欧州などで景気が減速すれば、間接的な影響が出る可能性があると指摘した。一方、外国人観光客の受け入れは500万人を目指す。ロシア人の来訪は減少するものの、全体的には大きな影響はないとみている。