【シンガポール】2月の物価上昇率4.3%、9年ぶり高水準

【亜州ビジネス編集部】

シンガポール統計局が23日発表した2022年2月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で4.3%だった。

前月の4.0%から伸びが拡大し、13年2月以来、9年ぶりの高水準を記録。自動車とバイクの値上がりが加速したほか、燃料が高水準で推移し、民間道路輸送(17.2%)の伸びが3カ月ぶりの高さとなった。一方、同項目と住居(3.3%)を除くコア指数の上昇率は2.2%と前月(2.4%)を下回り、8カ月ぶりに減速。食品(2.3%)や電気・ガス(16.7%)の伸びが縮小した。

民間道路輸送は前月(14.0%)から伸びが加速。これに含まれる自動車(22.1%)と燃料(22.7%)は、ともに12カ月連続の2桁上昇となった。一方、食品の上昇率は前月(2.6%)から低下。調理油(8.7%)の伸びが縮小し、コメや魚介類は前年割れとなった。ほか、電気(18.3%)とガス(9.1%)は依然として高水準ながら、ともに前月から減速した。

シンガポール金融管理局(MAS)と貿易産業省は22年のCPI上昇率を2.5〜3.5%と予測し、2月時点の予測を据え置いた。コア指数は2.0〜3.0%の見通し。原油高で下半期まで高水準が続くとみている。コア指数については、年央に3.0%まで上昇した後、伸び縮小に向かうとの見方を示した。航空運賃の上昇が指数をけん引するとみている。


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