【亜州ビジネス編集部】
工業省工業経済事務局(OIE)の30日発表によると、2022年2月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は102.0となり、前年同月比で2.8%上昇した。
前年同月を上回るのは6カ月連続で、伸び率は前月の2.0%から加速。新型コロナウイルス対策の活動制限が緩和され、観光業の回復が見込まれる中、航空燃料やビールが大きく伸びた。一方、乗用車の生産が落ち込んだことで自動車は伸びが縮小した。
指数の構成比が高い主要10品目では、7品目で前年同月比プラスだった。航空燃料(104.1%上昇)のけん引で石油製品(15.9%上昇)が2桁上昇を記録。また、ビール(40.9%上昇)を含む飲料(15.0%上昇)も伸びが加速した。食品(2.9%上昇)は横ばい。パーム油(18.5上昇)など調理油が大きく拡大する一方、調理済み食品(3.6%低下)や砂糖(0.5%低下)が前年割れだった。
自動車(2.2%上昇)は、乗用車(25.8%低下)のマイナス幅拡大を受けて伸びが減速。乗用車は部品不足で生産が落ち込んでおり、4カ月連続の前年割れとなった。ただ、1トンピックアップトラック(16.9%上昇)とエンジン(17.4%上昇)は上昇が続いている。ベースメタル(8.1%低下)は鋼板と条鋼、鋼管の3項目全てでマイナスだった。
同時に発表された2月の製造業設備稼働率は64.8%となり、前年同月から0.8ポイント上昇。ただ、前月からは0.9ポイント低下した。うち自動車の稼働率は75.5%で、前年同月比1.0ポイント上昇、前月比0.9ポイント上昇だった。