【亜州ビジネス編集部】
アーコム財務相はタイ荷主協議会(TNSC)の年次総会で講演し、2022年のタイの輸出額が前年比10%増に達するとの予測を発表した。同協議会が予測する5%増を大きく上回る水準だが、官民を挙げて輸出促進に取り組むことで達成できるとの見方に自信を示した。3月30日付ターンセタキットなどが伝えた。
財務省としては、国営銀行による輸出企業への財政支援や、国税局による税還付の迅速化などを進める。また、輸出の障壁となっている海上輸送費の上昇を抑制できれば、海外からの受注増につながり、国内総生産(GDP)を少なくとも0.1〜0.3%押し上げると見込む。22年のGDP成長率は前年比3.5〜4.5%と予測している。一方、外国人来訪者数は700万人を目指しているものの、今のところ160万人程度のペースにとどまっていると指摘した。
商務省の発表によると、21年の輸出額は17.1%増の2711億7350万米ドル。3年ぶりに増加し、過去最高額を更新した。22年1〜2月は前年同期比12.2%増の447億4170万米ドルと堅調に推移しており、通年では3.0〜4.0%拡大すると予測している。