【アセアン】3月の東南ア製造業PMI、原油高・物流遅延で低下

【亜州ビジネス編集部】

米S&Pグローバル傘下の調査会社IHSマークイットが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2022年3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7となり、景気拡大と悪化の分かれ目である50を6カ月連続で上回った。ただ、原燃料の高騰やサプライチェーン(供給網)の混乱などが影響し、前月からは0.8ポイント低下。7カ国のうち5カ国で前月を下回った。

7カ国のうち50を上回ったのは5カ国で、ミャンマーとマレーシアは50未満だった。マレーシアが悪化に転じるのは6カ月ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大で新規受注の伸びが減速したほか、原燃料高や、物流遅延による原材料不足なども足かせとなった。

タイは3カ月連続で50超となったものの、新規受注が低調で前月から減速。ロシアのウクライナ侵攻を背景とするコスト高や外需停滞が指数を押し下げる要因となった。ベトナムは新型コロナウイルス感染者数が急増し、人手不足が深刻化。指数は21年9月以来の低水準となった。

一方、インドネシアとフィリピンは指数が上昇。インドネシアは生産高や新規受注の拡大ペースが縮小したものの、雇用などが上向いた。フィリピンは新規受注の指数が19年10月以降で最高だった。


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