【亜州ビジネス編集部】
世界銀行は4日発表した「東アジア・大洋州地域半期経済報告書2022年4月版」で、東南アジア主要5カ国の国内総生産(GDP)伸び率を4.9%と予測し、前回予測(21年10月)の5.2%から引き下げた。
ロシアのウクライナ侵攻や米国の金融引き締め、中国での新型コロナウイルス感染拡大などの影響を考慮した。状況がさらに悪化した場合は4.3%にとどまるとみている。国別の予測では東南アジア8カ国のうちカンボジアを除く7カ国で下方修正した。
5カ国はインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム。新型コロナの感染拡大が続くベトナム(5.3%)や、観光業の回復が鈍い上に物価高が懸念されるタイ(2.9%)で下方修正幅が大きい。
一方、インドネシア(5.1%)、マレーシア(5.5%)、フィリピン(5.7%)は0.1〜0.2ポイントの引き下げにとどめた。