【フィリピン】2月の工業生産・設備稼働率、コロナ後最高に

【亜州ビジネス編集部】

フィリピン統計庁(PSA)が7日発表した2022年2月の「特定産業月次総合調査」(MISSI)によると、同月の工業生産額指数(VaPI)は前年同月比で92.4%上昇、工業生産量指数(VoPI)は84.3%上昇だった。

前年同月に製油所の稼働停止でコークス・石油精製品が低調だったため、反動で大幅増となった。経済回復で他の業種も改善しており、生産額・量とも指数は新型コロナウイルス流行後で最も高い水準を記録。設備稼働率も新型コロナ流行後で最高となった。

調査対象は949社。今回は664社が期日までに回答した。21年1月の調査から業種分類や比重を変更したため、数値が20年12月までの発表と大きく異なる場合がある。

額・量とも全22業種のうち19業種がプラスだった。コークス・石油精製品は生産量が8.5倍に拡大し、価格上昇もあって生産額は9.7倍となった。上昇率が全体平均を上回ったのは同業種と家具の2業種で、家具は生産額が93.4%増、生産量が90.3%増だった。ゴム・プラスチックは生産量指数が低下したものの、価格上昇で生産額はプラス。一方、前年割れだった業種では電気機械の落ち込みが大きく、額・量とも3割近いマイナスだった。

2月の設備稼働率は69.0%と、20年3月以降で最高。前月比で0.7ポイント上昇、前年同月比で4.5ポイント上昇だった。稼働率が50%以上だった業種は、22業種中で木材・竹・とう製品を除く21業種で、「家具」の84.1%が最も高かった。稼働率が90%を上回る企業は全体の20.0%を占めた。


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