【亜州ビジネス編集部】
国際通貨基金(IMF)は19日発表した「世界経済見通し(WEO)」で、東南アジア新興5カ国の2022年の経済成長予測を5.3%とし、1月の前回発表から0.3ポイント引き下げた。ロシアのウクライナ侵攻に伴う物価高の加速が成長を押し下げる要因になるとみている。
国別では、観光業の回復が遅れているタイの成長率予測を3.3%とし、前回発表から0.8%下方修正。
また、インドネシアは0.2ポイント引き下げて5.4%、マレーシアは0.1ポイント低い5.6%と予測した。ベトナムは1月の発表で個別のデータを出していないが、22年10月時点の予測の6.6%を下回る6.0%としている。一方、フィリピンは上方修正し、0.2ポイント引き上げて6.5%と予測した。
22年の5カ国のインフレ率は3.5%となり、21年の2.0%を上回る見通し。全5カ国で加速し、フィリピンでは4.3%と、政府インフレ目標の上限である4.0%を超えるとみている。