【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の25日発表によると、2022年3月の国内自動車生産台数は前年同月比6.2%増の17万2671台だった。増加は4カ月連続。国内市況の改善を背景に1トンピックアップトラックの生産台数が13年5月以来、8年10カ月ぶりの高水準となった。一方、部品不足の影響で乗用車の輸出向け生産は落ち込んだ。
1トンピックの生産台数は17.5%増の11万9917台。国内向け生産が55.1%増と大幅に伸びた。一方、乗用車は14.0%減と8カ月連続の前年割れだった。半導体不足の影響が続いており、輸出向けが41.7%減と大きく落ち込んだ。
仕向地別では国内向け生産が32.2%増、輸出向け生産が11.4%減。国内では新型コロナウイルス対策の活動制限が緩和され、年初から新車販売が2桁増で推移している。3月下旬に開幕したモーターショーも生産を押し上げる要因となった。一方、3月の完成車輸出台数は10.2%減の9万3840台だった。部品不足で乗用車の一部モデルの生産が停滞。FTIはウクライナ情勢の悪化が原材料や部品不足に拍車をかける可能性があると懸念を示している。
1〜3月の全体の生産台数は前年同期比3.1%増の48万78台だった。同連盟は、22年通期の国内自動車生産台数を180万台と予測。うち国内向けは80万台、輸出向けは100万台を見込んでいる。
3月のバイク生産0.2%増
同連盟によると、3月の国内バイク生産台数は前年同月比0.2%増の23万6681台だった。内訳は、完成車(CBU)が2.2%減の17万8471台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が7.9%増の5万8210台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は12.4%減の8万9051台だった。