【亜州ビジネス編集部】
商務省が5日発表した2022年4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で4.7%だった。前月(5.7%)を下回り、4カ月ぶりに伸びが鈍化。電気代補助政策の関係で比較対象となる前年同月が高水準だったため、上昇幅が抑えられた。同省は5月に再び伸びが加速し、6%前後に達するとみている。
品目別では住居(1.0%)の伸びが大きく縮小。前月に大幅上昇だった電気(4.4%)の伸びが鈍化した。電気代補助政策の影響があったためで、来月には再び大幅上昇に戻るとみられる。ほか、車両用燃料(29.7%)は伸びがやや縮小したものの、原油高の影響で引き続き高水準だった。食品(4.8%)は伸びが加速し、特に生産コストの上昇で調理油や卵の伸びが顕著だった。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数は、前月から横ばいの2.0%だった。
同省は22年のCPI上昇率予測を4.0〜5.0%とし、前月から据え置いた。5月については、補助金で抑えられていた軽油や調理用ガスの価格が段階的に引き上げられ、生産コストの上昇で食品の値上がりも続くと予測。ただ、5月をピークにその後は減速するとみている。