【亜州ビジネス編集部】
マレーシア統計局が19日発表した貿易統計によると、2022年4月の輸出額は前年同月比20.7%増の1274億9490万リンギ(約3兆7300億円)だった。増加は20カ月連続。主力の電気・電子製品が3割増と好調が続くほか、資源高を背景にパーム油や金属製品が大きく伸びた。輸入も電子や原油が大きく拡大し、22.0%増の1039億4740万リンギと2桁増が続いている。貿易収支は235億4750万リンギの黒字だった。
輸出全体の4割近くを占める電気・電子製品は27.0%増となり、9カ月連続のプラス。中国向けが3割増、シンガポール向けが2割増と大きく伸び、全体を押し上げた。資源高が進行する中で原油と液化天然ガス(LNG)はともに6割拡大。パーム油と関連製品は5割の伸びを記録した。また、前月まで落ち込みが続いていた輸送機器は14.4%増とプラスに転じた。一方、新型コロナウイルス関連の特需の終息で低迷が続くゴム手袋は6割の落ち込みだった。
主要国・地域への輸出額は概ね2桁の増加。最大の中国向けは12.4%増、2番目のシンガポール向けは9.1%増、3番目の米国向けは18.1%増、日本向けは30.5%増だった。中国向けは電気・電子製品や金属鉱物・スクラップがけん引した。
輸入は全体の3割を占め最大の電気・電子製品が29.2%増え、原油は2.2倍に拡大した。国別では最大の中国からが8.3%増、日本からが4.5%増だった。3月に急伸していたロシアからの輸入は4割減となり、全体に占める割合は0.4%に低下した。
1〜4月の累計は、輸出額が前年同期比21.8%増の4723億8870万リンギ、輸入額が24.3%増の3838億1850万リンギ、貿易収支が885億7020万リンギの黒字だった。