【亜州ビジネス編集部】
中国の通信キャリア最大手、中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)の楊傑・董事長は26日、2022年末までに第5世代(5G)移動通信サービスの基地局数を110万カ所以上に増やす計画を改めて発表した。併せて、ギガブロードバンドのユーザー数を2億2000万世帯にまで拡大するとの目標を掲げている。香港紙・信報など複数メディアが伝えた。
26日開幕した「中国国際大数据産業博覧会(中国国際ビッグデータ産業エキスポ)」で講演したもの。楊董事長はこのほか、中国政府の「東数西算」プロジェクトに応じ、データセンター網の最適化などを進めていく考えを示した。
「東数西算」プロジェクトとは、中国東部のデータを西部に送り、西部で処理するというもの。「南水北調」「西電東送」などのプロジェクトに類似した構想だ。データセンター、クラウドネットワークなどのデジタルインフラを東部と西部で協調発展させることを主旨とする。
なお、中国移動は今年3月の時点で、22年の設備投資予算を1852億人民元(約3兆5000億円)に設定。前年実績(1836億人民元)を0.9%上回る水準とした。うち5G関連投資は1100億人民元を計画。22年末時点で、5G基地局数を110万カ所に増やす方針と説明した。21年末時点の5G基地局数は73万カ所に達し、世界最大規模の5Gネットワークを構築している。